「工法」の話となると、とたんに賛否両論が渦巻く世界となりますので、ネットで調べても、あるいは調べれば調べるほどよくわからなくなってしまいがちで、
「素人で判断するのは無理!」ってさじを投げたくなるお気持ちはよくわかります。
ただ、東大阪市や八尾市といった河内エリアに住みたい皆さまには、ぜひとも地盤改良の工法についても気に掛けていただきたいんです!
その理由はのちほど説明させていただきますが、まずは結論。
河内エリアの住宅用地盤で柱状改良を行う場合、
砕石パイル工法がいまのところベストな選択肢だと思っております。
では、なぜ河内エリアだと砕石パイル工法(HySPEED工法)を推奨するかですが、その前提として、当社あるいはK様邸が所在することになる「河内」について、これから家を建てるうえで1つ知っておいていただきたいことがあります。
△河内エリアは”こちら”です△
そもそも現在の大阪の中心部、というより大阪平野のほとんどが、縄文時代までは(大阪城から住吉大社まで南北に伸びる上町台地を除き)
一面海だったことはご存知でしたでしょうか。
弥生時代に入ってもなお、下図のとおり上町台地を境に大阪湾と河内湾(のちに縮小して河内湖)が広がっており、K様邸は河内湖の湖畔(下記地図内の西岩田周辺)に位置していますが、地球の長い歴史からすればつい最近陸地となったばかりの土地で、家を建てるには地盤が軟らかすぎる場合が多く、K様邸も地盤調査の結果、そのままでは
不同沈下* を起こしかねないと判断され、
地盤改良が必要と判定されました。
*不同沈下とは・・建物の重みで地中の水分が横に逃げ、水分の失われた体積の分だけ地盤が沈下し、徐々に建物が傾いていく現象
△参照1)弥生時代の大阪府古地理図△
地盤改良の方法は下図のとおりいくつもありますが、最近まで海に沈んでいた
河内のエリアでは、地震に強く、地震後の液状化現象* に強い工法が求められます。
*液状化現象とは・・地震が起こった際に地表近くの砂層が沈み込み水が湧き出し、地表付近がドロドロと液状にゆるみ建物が沈下する現象
△参照2)「技術総覧」地盤改良工法の主な目的と効果P431より△